画面に映る自分の名前を見たとき、心臓が跳ねました。
原神――世界中で愛されるあのゲームの、公式広告アカウント。
そこに自分が制作した動画が、自分の声が、自分の編集が使われている。
信じられない気持ちと、同時に「ここまで来たんだな」という実感が、胸の奥からじわりと湧いてきました。
コスプレイヤーとして、動画クリエイターとして

僕はこれまで、コスプレイヤーとして活動してきました。
キャラクターになりきり、写真を撮り、時には動画を作る。
それが僕の表現方法であり、僕の居場所でした。
TwitterやInstagram、TikTokでコスプレ写真を投稿しながら、少しずつフォロワーさんが増えていって。
「いいね」をもらうたびに嬉しくて、コメントをもらうたびに励まされて。そうやって続けてきた日々が、いつの間にか数年になっていました。
ただ、正直に言えば、どこかで壁を感じていたんです。
「このまま趣味として続けるのか、それとも何か違うステージに進めるのか」
そんなことを考えていた矢先に、今回のお話をいただきました。
動画制作と出演という挑戦

友人がスクショして送ってきた画像。 「これお前じゃね?」って。
今回、僕が担当したのは動画の制作と出演です。
ナレーションを録音し、ゲーム映像を編集し、視聴者に伝わる構成を考える。
コスプレ写真とはまた違う、新しい表現の形でした。
正直、不安もありました。
- 「自分の声は聞きやすいだろうか」
- 「編集のテンポ感は適切だろうか」
- 「このクオリティで本当に大丈夫だろうか」
何度も録り直し、何度も編集をやり直し、納得いくまで作り込みました。
徹夜で作業することもありましたし、朝起きて「もっとこうしたほうがいい」と気づいてまた修正することもありました。
でも、その過程が楽しかったんです。
ひとつひとつのカットをどう繋ぐか。
どのタイミングで音楽を入れるか。
どんな言葉でキャラクターの魅力を伝えるか。
そうした細かな選択の積み重ねが、ひとつの作品になっていく。
コスプレとはまた違う、でもどこか共通する、「キャラクターへの愛を形にする」という行為。
それを改めて実感しました。
公式という重み、そして喜び

公式の広告として世に出る――その重みを、制作中はずっと感じていました。
これは自分の趣味の範囲で作る動画とは違います。
世界中のファンが見る、公式のコンテンツ。
その一端を担っているという責任感が、いつも背中にありました。
だからこそ、公開されたときの喜びは格別でした。
自分の作ったものが、公式という形で多くの人に届く。
この経験から学んだこと
今回の経験を通じて、いくつか大切なことを学びました。
まず、積み重ねは必ず誰かが見ているということ。
僕は特別な才能があるわけでも、最初から有名だったわけでもありません。
ただ、好きなことを続けて、少しずつスキルを磨いて、発信を続けてきただけです。
コスプレ写真を撮り、動画を編集し、SNSに投稿する。
その繰り返しが、気づけばひとつの実績になっていました。
そして、複数のスキルを持つことの強みも実感しました。
今回、声を活かしたナレーション、動画編集のスキル、そしてゲームへの理解――これらすべてが組み合わさって、ひとつの仕事につながりました。
余談 動画制作・ナレーションは本業由来
実は、僕の本業はWebマーケティング職なんです。
広告運用を担当していて、動画クリエイティブを作ることもよくあります。
時には予算を抑えるために、自分で動画を編集して、自分でナレーションを録音してということも…。
いやクラウドワークスとかで雇う予算くらいくれよ!とか思いましたが。
とにかく、そんなことを何年も続けてきました。
当時は「予算がないから仕方なく」という側面もありましたが、今振り返ると、その経験が今回の案件に直結していたんだと気づきます。
仕事で培ったスキルが、趣味のコスプレ活動と掛け合わさって、新しい可能性を開いてくれた。
逆を言えば、コスプレのスキルだけで仕事というのは難しい。
独自のかけ合わせが必要なのだと思います。
コスプレだけ、編集だけ、ではなく。
複数の要素を掛け合わせることで、自分にしかできない表現が生まれる。
それを肌で感じることができました。
まだ、これは始まりに過ぎない

この記事を読んでいるあなたが、もし今「自分には無理だ」「特別な才能がない」と思っているなら、僕は声を大にして言いたいです。
大丈夫、僕もそうでした。
25歳のとき、鏡に映る自分が嫌いで、陰キャで、何の取り柄もないと思っていました。
でも、コスプレを始めて、メイクを学んで、動画を作り始めて。少しずつ変わっていきました。
今回の原神公式への出演も、特別なコネがあったわけでも、運が良かっただけでもありません。
ただ、自分のできることを誠実に続けてきた結果です。
だから、あなたにもできます。
好きなことを続けてください。
複数の関連スキルを少しずつ磨いてください。そして、発信し続けてください。
その先に、思ってもみなかったチャンスが待っているかもしれません。
これからも、挑戦し続けます

今回の経験は、僕にとって大きな自信になりました。
でも同時に、「もっとできることがあるはずだ」という新しい欲も生まれました。
これからも、コスプレイヤーとして。
動画クリエイターとして。
そして、このブログを通じて垢抜けやメイクの情報を発信する者として。
できることを増やし、表現の幅を広げ、より多くの人に価値を届けられる存在になりたい。
そう思っています。
いつもこのブログを読んでくださっている皆さん、SNSでフォローしてくださっている皆さん。
本当にありがとうございます。
皆さんの応援があるからこそ、こうして新しい挑戦ができています。
これからも、僕らしく、誠実に、活動を続けていきますので、どうか見守っていてください。
そして、もしあなたも何か新しいことに挑戦しようと思っているなら――
今日が、その第一歩になりますように。
ひやニキ